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ミックス環境はヘッドホンorスピーカー?→必ず複数モニター環境で

今回は、ミックスは必ず複数モニター環境で作業しましょうね、という話。

ミックス環境はモニタースピーカーにしたほうが良いという意見や、初心者のうちはヘッドフォンだけで十分みたいな意見とかありますが、私は初心者のうちは、できる限り自分が持ってる全ての環境でモニターすべしと考えています。

 

私が初心者のころ、いろいろとレーベルや事務所に自作デモ音源を送っていたんですが、ある日とある某有名音楽プロダクションから某高級スタジオに呼ばれたことがあります。そこで初めてスタジオの高級モニタースピーカーを使って爆音で自作曲を聴かせてもらった時に、あんだけ自宅で時間かけてミックスして結構自信があったのに、そのスピーカーを通して聴いたら「なんだこのゴミミックスはwwwww」みたいな感想になりました。

 

大切なのは複数環境でのモニター

では、必ず高級モニタースピーカーが無いと良いミックスはできないのか?というとそうではないです。当時、私のデモ音源はほぼイヤホンでしかミックスの確認をしてなかったんですね。これが全ての原因でした。

 

まあ良いモニタースピーカーがあるに越したことは無いですが、大事なのは複数環境でのモニターです。

プロの現場のモニター環境

実際、プロの現場では、

 

・メインのモニタースピーカー

・モニターヘッドホン

・ラジカセ等のしょぼいスピーカー

・各自のiPhone&イヤホン

 

という感じで複数人が複数環境でモニターしていきますのでそらクオリティの高いものができあがります。

 

別に高いモニタースピーカーで全てが事足りるなら、高いモニタースピーカーだけで良いはずです。でも、プロの現場でもしょぼいラジカセのスピーカーやiPhoneのスピーカー、iPhoneのイヤホンで確認したりしてるんですよ。

なんでかっていうと、ユーザーがいろんな環境で再生するからです。高いモニタースピーカーで完璧に聴こえるミックスでも、iPhone等で再生した時に微妙な感じに聴こえたりすることは普通にあります。(ヘッドホンミックスのみよりはだいぶマシだけど)

複数の環境で綺麗に聴こえるように仕上げるのがミックス・マスタリングの仕事です。

 

AIが発達した現代でも複数環境でモニターすべし

最近ではAIにミックスさせる人もいるし、別にそんな複数環境で確認する必要ないんじゃ?と考える方もいるかも知れません。が、こんだけAIが発達した現代でもプロは複数環境でモニターすべしと言っております。

 

↓はグラミー受賞のエンジニアさんもRandy Merrill(ランディ・メリル)のインタビュー。

www.youtube.com

 

Randy Merrill(ランディ・メリル)とは?

Randy Merrill(ランディ・メリル)は、ニューヨークのスタジオ「Sterling Sound」のマスタリングエンジニアさん。アデルの「25」ってアルバムでグラミー受賞されたそうな。

 

動画内で、Randy Merrill氏は以下の通り発言しております。

いくつかの異なる環境で聴いて、曲がどのように変換されるかを見てください。周波数特性の全体的な形状を理解し、曲のセクション間のダイナミクスを理解してください。

いくつかの異なる環境で聴くのってほんと大事です。

 

動画の全文書き起こしとDeepL翻訳

以下、Randy Merrill氏の動画の全文書き起こしとDeepLの翻訳を載せておきます。

 

YouTubeの自動生成字幕を書き起こしました。明らかにおかしいところは適宜修正しましたが、間違ってるところがあったらすみません。

 

Hi, I’m Randy Merrill and I’m senior mastering engineer at Sterling sound

 

And Today wre’re here with Mix with the Masters in my studio in Edgewater New Jersey

 

Coloration is a lot more controllable in the digital domain I can use plugins to add color if you’re working exclusively in the analog domain you always have that color present you’re running through an analog EQ it’s going to be imparting a sound already even before you’ve made any EQ moves 

So now I’m gonna dive into a Silk Sonic song called leave the door open mixed by Serban Genia I’ve got  just a little bit of different mid-side EQ going just a hair of a cut in the mid-range on the middle of the image a little bit on the side and then a tiny little boosts way up top and then I’m using this limiter here just to catch the overs 

Listen to it in a few different environments and see how the song translates understand just the overall shape of the frequency response try to understand the dynamics between sections of a song and how all of these little details help to make the song sound finished 

It’ll take years as an engineer to really develop this sense of how to treat a recording nothing is as valuable as really spending the time with it and so allow yourself that time it’s not a race 

 

 

スターリング・サウンドのシニア・マスタリング・エンジニア、ランディ・メリルです。

今日はニュージャージー州エッジウォーターにある私のスタジオで、Mix with the Mastersをお届けします。

デジタル・ドメインでは、プラグインを使って色を加えることができるんだ。アナログ・ドメインだけで作業している場合は、常に色が存在していて、アナログEQを通すと、EQを操作する前からすでにサウンドに色を与えているんだ。
では、Silk Sonicのleave the door openという曲を聴いてみよう。Serban Geniaがミックスしたもので、ミッドサイドのEQを少し変えている。
いくつかの異なる環境で聴いて、曲がどのように変換されるかを見てください。周波数特性の全体的な形状を理解し、曲のセクション間のダイナミクスを理解してください。
レコーディングをどう扱うか、この感覚を身につけるにはエンジニアとして何年もかかるだろうが、時間をかけるほど価値のあるものはない。

Translated with DeepL

まとめ

というわけで、ミックスは必ず複数モニター環境で作業しましょうね、という話でした。モニタースピーカーだけで作業するでもなく、ヘッドホンだけで作業するでもなく、必ず複数の環境で確認したほうがいいミックス・マスタリングになります。

 

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