ミックスをしていると、「このトラックの音量、大きいのか小さいのかよくわからん!」となることは多々あります。そんな時に使えるのが対比式ミックス。今回は、初心者の方から上級者の方まで使えるテクニックの対比式ミックスについて解説していきます。
ミックス作業中、「わけわからん!」となること多々あるよね
ミックス作業中、「このトラックの音量、大きいのか小さいのかよくわからん!」となることは多々あるかと思います。
そんな時におすすめのテクニックが対比式ミックス。石田ごうきさんの「音圧アップのためのDTMミキシング入門講座!」という本で紹介されていたテクニックなのですが
初心者の方だけでなく、上級者の方にも使えるとてもおすすめのテクニックです。
わけわからんくなってしまう原因
まず、「このトラックの音量、大きいのか小さいのかよくわからん!」となってしまうのは、対象のトラックを全てのトラックと聴き比べてしまうことが原因です。
ミックスをしていて、「このトラックの音量......今、大きいのか、小さいのか、ちょうどいいのか...... 分からん!」となった経験はありませんか?
これは、いま追加しようとしている1トラックを、"既に立ち上げたトラックすべて"と同時に聴き比べながらバランスを取ろうとした時に起こりがちな症状なのです。
作業に慣れてくれば、複数トラックを聴き比べながらミックスすることもそこまで大変じゃありませんが、特に初心者の方だと大変ですよね。
実際、トラック数は少なければ少ないほど、良いミックスになると感じませんか?私は大いに感じますwトラック数は増えれば増えるほど耳が大変ってことですよね。
対比式ミックスとは?
ミックスでわけがわからんくなってしまう原因は、対象のトラックを全てのトラックと聴き比べてしまうことが原因と書きました。なので、逆に、1対1といったように、2つのトラックだけを聴き比べるだけなら格段に楽になります。
このように、1対1で聴き比べることを、対比式ミックスと石田ごうきさんは解説しています。
プロと初心者でも大きな差が出ない対比式ミックス
しかも、石田ごうきさんは本書の中で、対比式ミックスはプロとアマの差はそこまで出ないと説明しています。
また、この"ふたつの音のバランスの大小を比べる能力"は、プロと素人でも大きな差はありません(もちろん小さな差はありますし、その小さな差の積み重ねで生まれる違いが、プロとアマの違いではありますが...)
ですから、"対比式ミックス"がオススメというわけです。
とのこと。実際、本のなかで、ミックス初心者の方がこの対比式ミックスを試してみたら、著書の石田ごうきさんと同じミキシングになったとの体験談も紹介されています。(実験は2トラックボリュームフェーダーのみで行ったとのことです)
実際私も効果を感じます
私も、ミックスしていると「あーもうわけわからん!」となることは未だに沢山ありますが、そんな時に対比式ミックスを試してみると、すぐに効果を感じます。よくやるのは、歌とシンセサイザーの聴き比べ。歌とシンセサイザーって周波数帯域が被っていることが多いので、その2つを聴き比べながらシンセサイザー側のエフェクターやらEQやらをあれこれ弄ることをよくします。初心者の方だけでなく、上級者の方にも十分使えるテクニックだと思います。
まとめ
というわけで、ミックス中「このトラックの音量、大きいのか小さいのかよくわからん!」となったときには、対比式ミックスがおすすめですよーというお話でした。今回紹介した音圧アップのためのDTMミキシング入門講座! (DVD-ROM付)だとより詳しく解説されてるので、気になる方は読んでみてはいかがでしょうか。